精神福祉士養成施設の期間と実習時間は?

福祉系の大学や短期大学を卒業しても、基礎科目のみを履修した方や、一般の大学や短大を卒業した方は短期養成施設や一般養成施設などと言われる専門学校に再度入学して、国家試験の受験資格を獲得する必要があります。

養成施設の学習期間

福祉系大学や短期大学で基礎科目のみを履修した方や社会福祉士資格を持っている方は、短期養成施設を卒業することで国家試験の受験資格を得ることができます。また、一般の大学や短期大学を卒業し方、相談援助の実務経験が4年以上ある方の場合は一般養成施設に入学して、国家試験の受験資格を取得します。短期養成施設は6ヶ月、一般養成施設は1年というのが最短の修行期間ですが、昼間の短期養成施設は6ヶ月、夜間課程では1年となっている学校が多く、一般養成施設では昼間夜間ともに1年となっている学校が多いようです。最近では手軽に受講できることから通信教育の人気が高いのですが、短期・一般養成施設ともに通学の1.5倍程度の期間が掛かります。また、通信教育でも実習やスクーリングは必須のため、精神保健福祉士の資格取得に関しては、通信課程のメリットはあまり多くないかと思います。

休みなしで勉強する覚悟が必要

福祉系の大学や短期大学ではなく、一般の大学や短期大学を卒業して、一般企業で働いている方や、福祉系の施設で働きながら精神保健福祉士の受験資格を獲得しようとしている方は、一旦仕事を辞めて専門学校に通うのか、それとも仕事を続けながら夜間講座や通信課程で勉強をしていくのか判断することになります。確実に資格取得を目指すなら、昼間の養成施設がお薦めです。働きながら夜間や通信課程で勉強やスクーリングをこなしていくのは想像以上に大変です。仕事を終えて帰宅してから就寝時間までにどれだけ勉強時間が確保できるのか、また仕事が休みの日にはスクーリングや実習に通うことになるので、在学期間は休み無しという状況に耐えられるのかを冷静に分析してください。実際、多くの学生が通信課程では挫折しています。自分の性格を考えて、ひとりでも根気よく勉強できるのか、休みなしで勉強していく覚悟があるのかを判断しましょう。

一般養成施設の1年課程の場合、入学は4月で3月末の卒業となりますが、精神保健福祉士の国家試験は1月下旬です。ですから1年間といっても勉強できる期間は実質9か月しかありません。その短期間で必修科目の勉強をして、実習や就職活動をしていくことになります。通信課程ではなく、昼間の専門学校に通って受験資格を取得する場合でも、簡単ではないのが現状です。精神保健福祉士の資格を取得する学生は、入学する前から、どこに就職してどんな仕事がしたいかが明確になっている方がほとんどです。「なんとなく面白そうだから」「就職の役に立ちそうだから」という弱いモチベーションでは資格取得は難しいかもしれません。

最低必要な実習時間は?

養成施設のカリキュラムの内容は、座学もありますが、現場での実習がメインになります。特に精神保健福祉援助実習の科目は、短期養成施設でも一般養成施設でも210時間設けられており、最も重点的に実施されています。精神科病院等の医療機関での実習が90時間、障害者福祉サービス事業を行う施設での実習が120時間が必要となります。実際に福祉の現場で、精神障害を抱えた方々と接することで、資格取得と就職へのモチベーションを高めることにも役立ちます。

 

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