介護福祉士になるには

今回は、介護福祉士になる方法をまとめたいと思います。

介護福祉士とは、介護のスペシャリストとして国が認定する国家資格です。国家資格には、名称独占資格と業務独占資格がありますが、介護福祉士は名称独占資格になります。業務独占資格とは、その資格を有していない場合には、業務を行えない資格です。例えば弁護士資格や医師免許などがこれにあたります。それに対して名称独占資格は、その仕事において専門知識や技能があることを認める資格になり、有資格者でなくても業務に携わることが可能です。介護の仕事に関しては、介護福祉士の資格が無くても就職することは可能ですが、名刺やプロフィールに「介護福祉士」と明記することはできません。

介護福祉士は、名称独占資格ですが、国家資格なので介護福祉士の国家試験に合格してはじめて取得可能となる資格です。介護福祉士の国家試験は、誰でも受験可能ではなく、まず最初に介護福祉士国家試験の受験資格を得る必要があります。介護福祉士の国家試験合格率は、2018年1月実施の試験で70.8%と高い数字ですが、国家試験の受験資格を得るのが一つの関門となっています。

介護福祉士の受験資格取得方法

介護福祉士の国家試験の受験資格を得るには、下記の方法が一般的です。

  1. 介護の専門学校に通って受験資格を取る
  2. 介護職の実務経験を3年以上行ってから、介護職員実務者研修を受講して、受験資格を取得

以前は、実務経験3年以上で国家試験受験資格を得ることが可能でしたが、2017年1月の法改正によって、受験資格を得るためには実務経験に加えて「実務者研修の修了」が必須となりました。

介護福祉士実務者研修は通常6カ月間の研修が必須で、合計で450時間の研修を受けなければなりません。

ただし、特定の研修を修了している場合、450時間未満での研修修了も出来るようになつています。研修ごとの詳細な免除の内容は以下の通りです。

研修ごとの免除の時間

初任者研修修了者

初任者研修を修了している方の場合、130時間の研修が免除となり、320時間の受講で修了することが出来ます。

介護職員基礎研修修了者

介護職員基礎研修を修了している方の場合、400時間の研修が免除となり、50時間の医療的ケアを受講するだけで修了することが出来ます。

訪問介護員研修1級修了者

訪問介護員研修1級を修了している方の場合、355時間の研修が免除となり、95時間の受講で修了することが出来ます。

訪問介護員研修2級修了者

訪問介護員研修2級を修了している方の場合、13時間の研修が免除となり、320時間の受講で修了することが出来ます。

訪問介護員研修3級修了者

訪問介護員研修3級を修了している方の場合、30時間の研修が免除となり、420時間の受講で修了することが出来ます。

法改正で受験者数が激減

2016年まで15万人程度で推移してきた介護福祉士の受験者数が半減し、第29回の2017年1月29日実施の介護福祉士試験では、79,113人となりました。
これは、法改正により実務経験3年以上に加えて実務者研修が必須になったためと報道されています。

今までは、介護福祉士資格は、実務経験さえあれば誰でも簡単に取得できる資格とされていましたが、今後は、より専門的で高度な介護・医療技術を証明する資格として認知されていくことでしょう。

 

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