介護福祉士国家試験の流れと内容

介護福祉士になるには、国家試験を受験して合格する必要があります。今回は、介護福祉士になるために必要な介護福祉士国家試験の試験内容と受験の流れについて解説していきたいと思います。

介護福祉士国会試験は、昭和62年に制定された「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づいて、厚生労働省が実施している試験です。 介護福祉士国家試験の実際の実施や登録の事務については、厚生労働省の委託を受けた社会福祉振興・試験センターが行っています。

試験の流れと試験会場

試験は、筆記試験と実技試験があり、筆記試験は午前10時から午後の16時半まで一日かけて行われています。
筆記試験の会場は、2019年時点で34会場あり、北海道から沖縄まで最寄りの試験会場で受験することが可能です。

介護福祉士国家試験の受験会場

介護福祉士国家試験の全国34会場は下記の通りです。

北海道・東北北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、福島県
関東・甲信越群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県
中部・北陸石川県、岐阜県、静岡県、愛知県
関西京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県
中国・四国鳥取県、島根県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、高知県
九州・沖縄福岡県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県

受験申込と試験料

国家試験の受験申込受付は、毎年、8月初めから9月初めとなっています。
受験に当たっては受験手数料15,300円が必要で、介護福祉士養成施設を卒業しているなどの受験資格を有していることが求められます。

受験日程と合格発表

筆記試験は、毎年1月に実施され、実技試験は、毎年3月の上旬に行われています。また、試験の合否については、例年3月下旬に発表されています。

介護福祉士国家試験の内容

介護福祉士国家試験には、1月上旬の筆記試験と、3月上旬の実技試験がありますが、それぞれの試験内容について紹介します。

筆記試験

筆記試験は、4領域12科目と、総合問題の合計13科目で実施されます。「人間と社会」の領域からは16問、「介護」の領域からは52問、「こころとからだの仕組み」からは40問、「医療的ケア」からは5問、総合問題としてさらに12問の計125問が出題されます。

2017年度(第30回)の試験科目

人間と社会 16問人間の尊厳と自立、人間関係とコミュニケーション、社会の理解
介護 52問介護の基本、コミュニケーション技術、生活支援技術、介護過程
こころとからだのしくみ 40問発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解、こころとからだのしくみ
医療的ケア 5問医療的ケア
総合問題 12問総合問題

実技試験

実技試験の試験は、「介護等に関する専門技能」が問われます。課題が出され、その課題に沿って介護を実践することになります。

課題用のシートが待合室で渡され、その課題のシートには利用者の名前や年齢、身体の状況や利用者が何を求めているかが書かれています。その課題を10分程度かけて読み、実践します。
試験時間は例年5分程度となっています。
また、合格基準は、課題の総得点の60%程度が基準となっています。



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