適職診断

介護・福祉分野と看護・医療系の分野は、おなじように一括りで分類されることも多いのですが、仕事内容はまったく違います。ですから、その仕事の適正も異なります。
まだ、自分自身のことがよく分析できていない場合には、介護・福祉系と看護・医療系で迷う人も多いようですが、自己分析をしっかりして、どちらの仕事に適正があるか見極めましょう。
今回の記事が、二つの分野で迷っている方の助けになれば幸いです。

介護・福祉分野の適正がある人

医療分野で働く場合は、患者さんのそばに寄り添い、元気に退院することを目標として治療に専念をしますが、介護や福祉は、看護・医療系と違い、基本的には元気に退院していくということがありません。特に老人介護の場合には、絶対に若返ることはありませんし、少しずつ出来ることも少なくなっていくのが介護・福祉分野の仕事の特徴です。ですから、病気や傷の手当てをして良くなってもらいたいと思っている、そういったことにやりがいを見出している人には、介護・福祉の分野の仕事は向いていないと思います。元気になった姿を見たい、という人は看護・医療系の仕事を目指しましょう。

では、介護・福祉の仕事のやりがいとは何でしょうか?元気になることのない、決して若返ることのないお年寄りの側に寄り添うことのやりがいとは何でしょうか?
それは、お年寄りの心のなかにどれだけ自分自身が入り込めているかだと思います。実の息子や娘以上に信頼され、最後の貴重な時間を共に歩めることに価値を見出せる人には、きっと介護・福祉の仕事の適正があります。お年寄りの長い人生の貴重な最期の時間を、ともに過ごすことの出来る喜び、このことに喜びを感じられれば介護・福祉の仕事は天職となるかもしれません。

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看護・医療分野の適正がある人

看護・医療の仕事は、福祉系の仕事とは違い、病気を治すことが基本になります。病気やケガをしている患者さんのサポートをしながら回復へと導くのが仕事です。ですから、元気になって退院していく方や、病気を治すことが、看護・医療の仕事のやりがいになります。このことを見誤って、「病気を治して元気になってもらいたい」と考えている人が介護職に就くと、介護は病気の治療の場ではありませんし、回復することも基本的にないため、「こんなはずじゃなかった」ということにもなりかねません。

それぞれの適正に合わせた学校選びを

このように、病気を治したり、出来ることを増やしていくことが看護・医療の仕事で、人生に寄り添うのが介護・福祉の仕事ということになります。
もちろん人それぞれ、異なる仕事のやりがいを見出して働いている方はいらっしゃるかと思いますが、これらのことを参考に、介護・福祉系に進むか、医療系に進むか、を検討してみてはいかがでしょうか?