社会福祉士の仕事内容と職場

社会福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」で「身体上もしくは精神上の障害があること、または日常生活を営みのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、その他の援助を行う」と定義されています。
では、実際の仕事内容や職場はどのようなものなのでしょうか。

具体的な仕事内容と1日のスケジュール

社会福祉士は、高齢者や障碍者、地域の困っている子どもや低所得者などの、日常生活を送ることに困難を抱えている人たちの相談に応じて、その問題を解決に導くのが仕事になります。
具体的には、地域の包括センターなどで虐待されている子どもの相談に応じたり、生活保護者の社会復帰をサポートをします。
社会福祉士が対応する相談の種類はとても多く、相談者ひとりひとりに合わせて指導していくことが求められます。相談者がどのような福祉サービスを受けることができるのか判断して、各医療機関や福祉施設と連携していきます。ですから、社会福祉士は福祉の知識だけでなく、医療や保健などさまざまな知識を身に付ける必要があります。また、なによりも相談者の声に親身になって耳を傾けることが大切です。

実際に働く場合には、相談の受付だけでなく、相談者の家に訪問したり、医療機関などとの打ち合わせなども行います。参考に地域包括支援センターで働いている方の1日のタイムスケジュールを紹介します。実際に働くときのイメージ作りになれば幸いです。

1日のスケジュール

9:00~  ミーティング・事務作業
10:00~ 相談受付開始
12:00~ 昼休み
13:00~ 相談者宅へ訪問
15:00~ 関係機関とのミーティング
16:00~ 支援計画書、報告書の作成などの事務作業

社会福祉士の職場

社会福祉士が活躍する職場は、市役所や福祉施設、老人福祉施設などが中心になります。公的機関で働く場合には、各自治体の公務員試験に合格した後、公務員として採用されて、はじめて相談支援業務を行うことができるようになります。
最近ではそれ以外にも病院などの医療機関で入院患者やその家族の相談に応じる医療ソーシャルワーカーとしての社会福祉士も増加してきています。
また、公的機関や病院だけでなく、社会福祉士資格を取得して福祉関係のNPO法人を立ち上げて独立する方もいます。

具体的な就業先

各都道府県の福祉事務所
各都道府県の児童相談所
児童福祉施設
高齢者福祉施設
身体障害者福祉施設
社会福祉協議会
民間の介護福祉施設
有料老人ホーム
病院
在宅介護支援センター

社会福祉士資格取得者の就労先

日本社会福祉士会の調査によると、総計25,657人中、社会福祉施設等に就労しているのが10,009人で39%、社会福祉協議会の就労者が3,210人で13%、行政機関の就労者が2,954人で12%、医療機関に従事しているのが2,787人で11%、独立型社会福祉士事務所が387人で2%、その他25%となっています。このように、社会福祉士の約40%にあたる約1万人が社会福祉施設で働いているのが現状です。

 

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